SOPHIE CALLE / EXCUISTE PAIN
2019.02.18 Monday
今回は原美術館で開催されている、ソフィ カルの個展についてです。
世界的に注目されるフランスの女性現代美術作家、ソフィ・カル。19年前に原美術館で開催し、大きな反響を呼んだソフィ・カルの個展「限局性激痛」(1999-2000年)を、フルスケールでご覧いただく再現展です。同展は日本の美術館におけるカルの初個展として開催され、会期終了後、全出品作品がコレクションに加えられました。「限局性激痛」とは、医学用語で身体部位を襲う限局性(狭い範囲)の鋭い痛みや苦しみを意味し、カル自身の失恋体験による痛みとその治癒を、写真と文章で作品化したものです。人生最悪の日までの出来事を最愛の人への手紙や写真で綴った第一部と、不幸話を他人に語り、代わりに相手の最も辛い経験を聞くことで、自身の心の傷を少しずつ癒していく様子を、美しい写真と刺繍で綴った第二部で構成されます。自身の人生をさらけ出し、他人の人生に向き合うカルの制作に心を打たれました。鑑賞者にさまざまな問いを投げかけるカルの作品なので、時間をかけてゆっくり鑑賞することをおすすめします。
*原美術館が2020年の12月で閉館することになったそうです。10代のころから事あるごとに訪れていた美術館なので、とても残念です。築80年ということもあり老朽化と現代の公共施設としての機能を果たし得ないことが理由だそうです。あの建物に展示されてこそといった作品も多くあると思うので更に残念な気持ちです。以後は伊香保にある、ハラミュージアムアークと統合し原美術館ARCとして新しく活動していくとのことです。
閉館する前に一度でも訪問されることをおすすめします。
ソフィ・カル/限局性激痛
文字は全て刺繍です!!!
ここからは恒久展示作品です。
ジャン=ピエール・レイノー [ゼロの空間]
宮島達夫 [時の連鎖]
奈良美智 [My Drawing Room]
ナム・ジュン・パイク [ニーシェ イン T]
須田悦弘 [此レハ飲水ニ非ズ]
関根伸夫 [空相]
階段
Y.I